何処どっこ)” の例文
旧字:何處
私は何処どっこにも出ることが出来ないの………じゃアね奥の六畳の方へ(下女の方をふり向きて)もうお帰りになったろう………汚れて居るか………あゝ、じゃ縁側附の方が宜かろう
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ああそれは難有ありがとう。毎度お気の毒だと思うんだけれど、ツイね私の方も請取うけとる金が都合よく請取れなかったりするものだから、此方こっちも困るだろうとは知りつつ、何処どっこへも言って行く処がないし、ツイね」と言って莞爾にっこり
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
七「へえ……彼方あちらへはきません、面倒だから何処どっこも往きません」
梅若七兵衛 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)