“佐幕”の読み方と例文
読み方割合
さばく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時はあたかも藩閥政府の全盛時代で、いわゆる賊軍の名を負って滅亡した佐幕さばく派の子弟は、たとい官途をこころざしても容易に立身の見込みがなさそうである。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
この時に当りて徳川家の一類に三河みかわ武士の旧風きゅうふうあらんには、伏見ふしみ敗余はいよ江戸に帰るもさらに佐幕さばくの諸藩に令して再挙さいきょはかり、再挙三拳ついにらざれば退しりぞいて江戸城を守り
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
俺には、佐幕さばくの勤王のという資格がない。生まれついての鈍物どんぶつなのだ。鈍物なりに世間の邪魔にならないように、そして、自分のがらに合った世渡りを隅田川のしじみみたいに送りゃあいいと思っている。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)