-
トップ
>
-
佐分利五郎次
>
-
さぶりごろうじ
「ではしばらくここにて四ほうを
観望なさるがなにより。おお
佐分利五郎次の
組子はやぶれた、ああ
足助主水正もたちまち
袋のねずみ……」
天野刑部は
月山流の
達者とて、
刃渡り一
尺四
寸の
鉈薙刀をふるってりゅうりゅうとせまり、
佐分利五郎次は陣刀せんせんと
斬りつけてくる。
さすがの彼女もびっくりして、
丘のあなたへ走りだすと、そのまえに、四
天王の
佐分利五郎次が、八、九人の
武士とともに、
槍ぶすまをつくってあらわれた。