)” の例文
しかしそのうちうちの外側を七分通りまわって、ちょうど台所の裏手に当っている背戸せどの井戸ばたまで来ると、草川巡査はピタリと足をめた。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
降りて来る蟻達はゆつくりとした様子で小さな足どりで来ます。そして自分から足をめて休んだり、上つて来る蟻に忠告をしてやつたりします。
けれども、それから人ごみの中を二三百歩ばかり一直線に歩いて来ると彼はハタと足をめた。両手をポケットに突っ込んで、うなだれたままホッと溜息ためいきをした。
その声が耳に止まった福太郎はフト足をめて、背後うしろ闇黒やみを振り返った。
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)