伯良はくりやう)” の例文
今朝お父さんの伯良はくりやうが、天井裏にある網を下すとき、小さなつゞらを、一緒におろし、そのふたをあけたら美しい着物が出て来たので、何かといてみたら
子良の昇天 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
むかし三保松原みほのまつばら伯良はくりやうといふ漁夫れふしがゐました。松原によく天人が遊びに降りてくるのを見て、或日あるひその一人のあめの羽衣を脱いであつたのをそつと隠しました。
子良の昇天 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
元から天人たちは自分で降りて来て美しい景色をながめながら、うしほを浴びるのでしたが、伯良はくりやうが羽衣を隠してから後危ないから、こんな工合にしてゐるのでした。
子良の昇天 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)