“伊良湖岬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いらこざき50.0%
いらござき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明治五年ごろの晩春の夕方、伊良湖岬いらこざきの手前のいそに寄せて来た漁船があった。それは参宮さんぐう帰りの客を乗せたもので、五十前後に見える父親と、二十歳はたち位になるせがれの二人づれであった。
参宮がえり (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
三十年前に自分がこの花を初めて知ったのは、三州の伊良湖岬いらござきであった。千鳥のことに多い砂浜で、広々と東南の大洋に面しているゆえに、薄暮が最も幽寂であった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)