仕候つかまつりそろ)” の例文
黒瀬ぬい、と、ええ、黒瀬と、さっぱり知れねえぞ、こっちは土方職、次は車力、引越荷車仕候つかまつりそろか、お次は何だ、鋳掛屋かい、差替りまして蝙蝠傘直こうもりがさなおし、さあさあ解らねえ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御書状拜讀仕候つかまつりそろと拙者の貴君の御世話可致いたすべくと決心候節、貴君の爲めにはかり候は、當地に於いて正當なる教育を受けられ、社會に益ある一人物となられ候樣にと希望候儀に有之これあり候。
次に小生儀も息才に罷在候間まかりありそろあいだ御安心被下度候ごあんしんくだされたくそろ。さて先頃の御書面は委しく拝読仕候つかまつりそろ
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
近況茶事御取出しのよし川上宗壽そうじゆ、三島の鯉昇りしようなどより傳聞仕候つかまつりそろ、宗壽と申候者風流なる人にて、平家をも相應にかたり、貧道は連歌にてまじはり申候、此節江戸一の茶博士に御座候て
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)