久高くだか)” の例文
注意すべき一つの特徴は、最初白色のつぼに入れられて、久高くだかの浜に漂着した五つの種子の中には、稲の種は無かったという点である。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
首里市から陸上一里半海上一里半の東方にある久高くだか島では、島の女のすべてが、一生涯のなかばは、神人として神祭りに与かる。
最古日本の女性生活の根柢 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
これから二十三年前に編纂した『中山世鑑ちゅうざんせいかん』の中に向象賢は五穀の祭神のことを書いて、久高くだか知念ちねん玉城たまぐすくは五穀の始めて出来た所であるから昔は二月には久高の行幸があり
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
島の東南部にある久高くだかという属島の浜に、白い小甕こがめに入って寄ってきた五つの種子の中には、シラチャネすなわち稲の種だけが欠けていたので、アマミキョは天にいのって
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
久高くだかの島でもクラグワの他にまたユムルヤー、名瀬なぜではまたヨメンドリともいう人があるそうであるが、その起原は正しく「読む鳥」、即ち「口の達者な鳥」に出たものである。