中央ただなか)” の例文
洋風まがひの家屋うちの離れ/″\に列んだ——そして甚麽どんな大きい建物も見涯みはてのつかぬ大空に圧しつけられてゐる様な、石狩平原の中央ただなかの都の光景ありさまは、やゝもすると私の目に浮んで来て
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
明しつ暮しつ長き年、月日は今日にいたるまで、待てども助くる人無ければ、最早忍び兼ねて宵のほど、壁にかしらを打砕きて、自殺をせんと思い詰め、西向の壁の中央ただなかへ、ひしと額を触れけるに
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
木立の多い洋風まがひの家屋の離れ/″\に列んだ——そして甚麽どんな大きい建物も見涯のつかぬ大空に壓しつけられてゐる樣な石狩平原の中央ただなかの都の光景ありさまは、やゝもすると私の目に浮んで來て
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)