“世田”の読み方と例文
読み方割合
せた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お邪魔してもよければ……実はわたし貸間をさがしているのよ。今世田せたにいるんですけど、こっちへ出てくるのが大変だから。」
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
世田せたという所がどこかしら東京付近にあるという事だけ知って、それがどの方面だかはきょうまでつい知らずにいたが、今ここを通って始めて知った。
写生紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
暗闇の千葉街道を、驀地まっしぐらに、疾走しているのは、世田せたの自動車大隊だった。囂々ごうごうたるわだちの響は並木をゆすり、ヘッド・ライトの前に、濛々もうもうたる土煙をあげていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)