下司男げすおとこ)” の例文
下司女げすおんなをハシタ・ハシタモノと呼ぶに対して、下司男げすおとこをチュウゲンと呼んだ例も古い。古今著聞集に
間人考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
あぶり焼きして心見よ、と云うと、情無い下司男げすおとこは、其言葉通りにして見て、これはことの外に結構でござる、生身いきみあぶり焼きは、死したるのよりも遥かに勝りたり、などと云った。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それに、嘘ではなく、仮借かしゃくのない下司男げすおとこの力に、心臓がしめられるようだった。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)