下人しもびと)” の例文
下人しもびとあこがれる、華かな詩歌管絃しいかかんげんうたげも、彼にとっては何でしたろう? 移ろいやす栄華えいがの世界が彼にとっては何でしたろう? 花をかざして練り歩く大宮人おおみやびとの中に
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
大納言様でいらっしゃいましたか?………このような人里離れた下人しもびとしずにしげしげとお通いなさる御方が、よもや大納言様でいらっしゃろうとは、このじいめ、夢にも考えてはおりませなんだ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
揉烏帽子もみえぼしかぶり、いかにもみすぼらしい下人しもびと装束しょうぞくで、立っている。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)