上帝じょうてい)” の例文
しかし一身の安危あんきなどは上帝じょうていの意志に任せてあるのか、やはり微笑を浮かべながら、少女との問答をつづけている。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ちょうど欧米おうべいにおいて宗教の力の最もさかんな時には、何事についても上帝じょうていやキリストをかつぎ出して、その目的を果たそうとしたが、その結果を見るとかえって面白くないことが多かった。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
惟皇これこうたる上帝じょうてい、宇宙の神聖、この宝香ほうこうを聞いて、ねがわくは降臨を賜え。——猶予ゆうよ未だ決せず、疑う所は神霊にただす。請う、皇愍こうびんを垂れて、すみやかに吉凶を示し給え。」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)