三州さんしゅう)” の例文
だが一時は近在の民家に普く用いられ、なかんずく尾州びしゅう三州さんしゅう勢州せいしゅう、江州または京等に広い販路を得たようである。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
三州さんしゅう八名郡内にては古来、牛村ぎゅうそん馬村ばそんと称する迷信がある。甲の村は牛村であるから馬を飼うことはできぬ、乙の村は馬村であるから牛を飼うことはできぬ。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
この犬山から、山間や渡河をおかして、三州さんしゅう岡崎へ抜ける道が、朱筆で点々と引いてある。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
味噌汁は三州さんしゅう味噌の煮漉にごし嫁菜よめな、二椀代ふ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)