一処ひとつ)” の例文
旧字:一處
「うむ。」と腰をのばして老婆は起き、「やれ、汚穢むそうござります。」藁屑わらくず掻寄かきよせて一処ひとつに集め
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
了簡りようけん一つでは今のお内儀かみさんに三下みくだはんをも遣られるのだけれど、お前は気位が高いから源さんと一処ひとつにならうとは思ふまい、それだものなほの事呼ぶ分に子細があるものか
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)