ヶ岳だけ)” の例文
旧字:ヶ嶽
春も二月の末頃、その四明しめいヶ岳だけふもとに近い湖畔の宿場に、三度笠をかぶって小風呂敷を腕頸うでくびに結びつけた商人あきんどていの男が、ふらりと坂本の茶店をさし覗いて
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
海の彼方かなたは伊勢の国、波の末にかすかにかかる朝熊あさまヶ岳だけ
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
四明しめいヶ岳だけへ——四明ヶ岳へ。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)