“レアール”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真実33.3%
実在16.7%
有り16.7%
有る16.7%
自然16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
即ちそれは、浪漫主義——抒情詩的リリカルのもの——への反動であり、愛や人道やの情緒を憎んで、冷酷な真実レアールを暴露させようとするところの、反主観への逆説である。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
一方は宗教感的に、情感の線に触れる実在レアールを求めているのに、一方は純粋に知的であり、観照的に明徹した真実を探している。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
主観がそれ自ら実在レアールであって、生活の目標たる観念である故に、主観を捨てることは自殺であり、全宇宙の破滅である。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
何となれば、彼等にとって、実に「有りレアール」と言われるものはイデヤのみ。他は虚妄の虚妄、影の影にすぎないからだ。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
即ちこの方の見地からは、現実する世界だけが真実であり、実に「有りレアール」と言われるものであって、主観のイデヤに存する世界は、実なき観念の構想物——空想の幻影・虚妄の虚妄——と考えられる。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
然るに、客観主義の方では、この影の影たる虚妄の世界が真に「有るレアール」ところのもの——この非実在とされる虚妄の世界が、レアールの名で「現実」と呼ばれてる。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
即ち或る人々は、俳句を以て単に象徴主義の徹底した表現と解しており、自然レアールに於ける真実のすがたとらえ、物如の智慧深い描写をすることで、表現の本意が尽きると考えている。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)