“ゑんこう”の漢字の書き方と例文
語句割合
猿猴100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
争ふ事を好むは猿猴ゑんこうよりも多く、満足する事あたはざるは空の鳥に学ばざる可からざるが如し、是非曲直を論ずれども、我利の為に立論するの外を知らず、正邪真偽を説けども
最後の勝利者は誰ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
京都の龍泉庵や金地院の猿猴ゑんこう図をみれば、一目で牧谿の影響はわかる。しかし、この松林図になると、南宋の牧谿をぬけきつて純粋な日本の絵に化してゐる。わたしはそこをよろこぶ。
然も婚姻に因りて愛を得むと欲するは、なんぞ、水中の月をとらへむとする猿猴ゑんこうの愚とおほいに異なるあらむや。あるひは婚姻を以て相互の愛を有形にたしかむる証拠とせむか。其愛の薄弱なる論ずるに足らず。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)