“わびずまい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
侘住居65.7%
佗住居34.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
魚松のおかみさんは、約束の物を岡持おかもちに入れて、ふたたび路地の侘住居わびずまいを訪れた。けれど、又四郎もお次もいなかった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち昨日までは胆吹御殿に見えた不破の関守氏と、知善院に侘住居わびずまいの青嵐居士と二人が、ここで抜からぬ面を合わせているというだけのものです。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
二人だけの佗住居わびずまいを淋しがる彼女ではなかったのに、何かの異常なものの予感に堪えきれなくなったらしい。だが、それが何であるかは、彼にはまだ分らなかった。
苦しく美しき夏 (新字新仮名) / 原民喜(著)
彼女の立ちすぐれた眉目形みめかたち花柳かりゅうの人たちさえうらやましがらせた。そしていろいろな風聞が、清教徒風に質素な早月の佗住居わびずまいの周囲をかすみのように取り巻き始めた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)