“よしべゑやつこ”の漢字の書き方と例文
語句割合
由兵衛奴100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いくらフロツクに緋天鳶絨ひびろうどのチヨツキを着て由兵衛奴よしべゑやつこの頭を扇子せんすで叩いてゐたつて、云ふ事まで何時いつでも冗談じようだんだとは限りやしない。
南瓜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それも粋な由兵衛奴よしべゑやつこか何かでね。だから君、始めてつたお客は誰でもまあ毒気どくきをぬかれる。
南瓜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
人を殺したつて、殺さなくつたつて、見た所はやつぱりちんちくりんの、由兵衛奴よしべゑやつこにフロツクを着た、あの南瓜の市兵衛いちべゑが、それでもそこにゐた連中にや、別人のやうに見えたんだらう。
南瓜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
風呂の中で歌祭文うたざいもんを唄つてゐるかかあたばね、上り場で手拭をしぼつてゐるちよんまげ本多ほんだ文身ほりものの背中を流させてゐる丸額まるびたひ大銀杏おほいてふ、さつきから顔ばかり洗つてゐる由兵衛奴よしべゑやつこ水槽みづぶねの前に腰を据ゑて
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)