“ゆうがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
有害33.3%
有蓋16.7%
熊外16.7%
熊害16.7%
遊外16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
故に上士の常に心を関するところは、尊卑そんぴ階級のことに在り。この一事においては、往々おうおう事情に適せずして有害ゆうがい無益むえきなるものあり。たとえば藩政の改革とて、藩士一般に倹約けんやくを命ずることあり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そこに、鉄道員岩下喜代光が待っていた、星野から、光丸をうけとった岩下は、筑豊線飯塚いいづか行の貨物列車に、女を乗せた。炭坑行の坑木が積んである、有蓋ゆうがい貨車なので、光丸の姿は見えない。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
さてまた隅田川を説きながら語次横にれて枝路に入ること多きは、これまた黄序こうじよに言ひけん如く、伊洛いらくを談ずるものは必ず熊外ゆうがいを連ね、漆沮しつしよを語るものは遂に荊岐けいぎに及ぶ
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
現塲げんじょうに至り、彌吾吉は馬匹の群を一見して馬匹中に異動あり、或は不足なりとて、尚調査するに、仔馬一頭は熊害ゆうがいにて臀部に裂傷あるを見たり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
原憲顔回の境界きょうがいに到らずとも、遊外ゆうがい老人位でさえ、「貧は人を苦めず、人貧に苦しむ」という句を吐いている。老人は貧の人を苦しめぬものであることを知って幸福に朝暮を送り得たのである。
貧富幸不幸 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)