“やせがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
痩形80.0%
瘠形11.4%
痩型5.7%
痩方2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
目と鼻のさきに居ながら、大きな声で女中が呼ぶのに、ついはしの手をとめた痩形やせがたの、年配で——浴衣に貸広袖かしどてらを重ねたが——人品のいい客が
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
多くの知識婦人に見る範疇はんちゅうとして、彼女の容姿は瘠形やせがたで背が高く、少し黄色味のある皮膚をもった神経質の女であった。
ウォーソン夫人の黒猫 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
上のお兄様は陸軍の軍医になっていられ、兄が陸軍へ出るようになった始の頃に、地方へ検閲に行った時の上官で、一緒に写された写真を見ましたが、痩型やせがたの弱々しい風貌ふうぼうの人でした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
「そうだ! 上村君、それから?」と井山いやまという眼のしょぼしょぼした頭髪あたまのけの薄い、痩方やせがたの紳士が促した。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)