“やぐるまそう”の漢字の書き方と例文
語句割合
矢車草100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よいに月が出る時は、いつも矢車草やぐるまそうの森の精が御殿の庭まで迎えに来てくれました。王子は千草姫の所に行って、御殿の戸がしまる十時少し前に帰って来られました。
お月様の唄 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
裏の百姓家も植木師をかねていたので、おばあさんの小屋こいえの台所の方も、雁来紅はげいとう天竺葵あおい鳳仙花ほうせんか矢車草やぐるまそうなどが低い垣根越しに見えて、鶏の高くときをつくるのがきこえた。
彼は部屋の壁々に彼女の母の代りに新しい花を差し添えた。シクラメンと百合の花。ヘリオトロオプと矢車草やぐるまそう。シネラリヤとヒアシンス。薔薇ばらとマーガレットと雛罌粟ひなげしと。
花園の思想 (新字新仮名) / 横光利一(著)