“むらぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
叢消33.3%
斑気33.3%
群消33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
マッカリヌプリは毎日紫色に暖かくかすんだ。林の中の雪の叢消むらぎえの間には福寿草ふくじゅそうの茎が先ず緑をつけた。つぐみとしじゅうからとが枯枝をわたってしめやかなささきを伝えはじめた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
私たちの学友区で出した「南風」が三男であった。斑気むらぎな次男がまず死んで、剛情な長男が次にたおれ、意気地のない三男は神経衰弱にかかって活動を中絶した。
語られざる哲学 (新字新仮名) / 三木清(著)
広く行渉ゆきわたるばかりを望んで、途中で群消むらぎえになるような情を掛けずに、その恵の露をたたえて、ただ一つのものの根にそそいで、名もない草の一葉だけも、蒼々あおあおと活かして頂きたい。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)