“むや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
撫養83.3%
身屋8.3%
身舎8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
凧にも随分大きなものがあって、阿波の撫養むや町の凧は、美濃紙みのがみ千五百枚、岡崎の「わんわん」という凧も、同じく千五百枚を張るのであるという。
凧の話 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
身屋むや贄殿にえどのの二つのすみには松明が燃えていた。一人の膳夫かしわでは松明のほのおの上で、鹿の骨をあぶりながら明日の運命を占っていた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
騒ぎは人々の口から耳へ、耳から口へと静まった身屋むやを包んで波紋のように拡った。やがて贄殿の内外は、兵士たちの鉾尖ほこさきのために明るくなった。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
行態ぎょうたいにも意外なことが多い。身舎むやの薄闇の中に、ひっそりとしずまっているだけのひとだと思っていたが、長らくの貧乏に鍛えられてきたせいか、呆れるくらいしっかりしている。
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)