“みのきち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
巳之吉77.8%
蓑吉22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつぞやの野村巳之吉みのきちと云う人の写真に、陣場夫人のこの手紙も添えて、こう云う話があるのですが如何ですか、陣場さんは兎に角見合いをさせることを急いでおられるようですが
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
けれどもそう親しくはなかったもようで、頭梁の巳之吉みのきちは火事のとき腰骨を折り、女房をれて水戸のほうへ引込んでしまった。が、その後は便りがないからわからないということだった。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
その間のことなのでございます、——柳橋の蓑吉みのきちねえさん……お艶様が……ここへお泊まりになりましたのは。……
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
玄関の方に自動車の止る音がして、やがて階段の下で、義弟に当る七つの蓑吉みのきちの声がする。
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そこは、田舎いなかものでも、大勢お客様をお見かけ申しておりますから、じきにくろうとしゅだと存じましたのでございまして、これが柳橋の蓑吉みのきちさんというねえさんだったことが、後に分かりました。
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)