“ほくれい”の漢字の書き方と例文
語句割合
北嶺100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は何もむつかしい事は存じませぬのでな。その儀ならば南都北嶺ほくれいにゆゆしき学者たちがおられます。そこに行ってお聞きなされませ。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
北嶺ほくれいより入山あって、釈迦堂しゃかどう行在所あんざいしょにあてられ、即刻、みことのりを発せられたうえ、坊舎の上に高々と、錦の御旗をおかかげでおざった
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この北嶺ほくれいいただきへのぼってからは、何か、今までよりは、仏の側へ、一歩、近づいてきたような心地がして、うれしかった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黒谷の法然ほうねん上人など、なかなかよいことを申されるそうな、北嶺ほくれい駿馬しゅんめといわれる聖光院範宴どのの女性にょしょうに対してのお考えをうかがいたいものじゃ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なんでも、大衆大衆と、庶民の低いほうへばかりびている俗教だからな。——しかし、法然はとにかく、綽空のような、いやしくも北嶺ほくれいの駿足といわれた者が、なんたる破廉恥はれんちか」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)