“ふばさみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
文挟50.0%
文挾25.0%
文狭25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは汽車が文挟ふばさみ駅を過ぎて今市に近づく頃から既に眼に映じていたものであったが、今此処ここから見ると霜に飽いた紅葉であることがはっきりと認められたのであった。しかし麓の秋はまだ浅い。
秋の鬼怒沼 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
大きな日傘ひがさをさして、白い水干すいかんを着た男が一人、青竹の文挾ふばさみにはさんだふみを持って、暑そうにゆっくり通ったあとは、向こうに続いた築土ついじの上へ、影を落とす犬もない。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
宇都宮を間に挟み東は真岡もうかより西は文狭ふばさみ鹿沼かぬま一帯を見て廻った。大体宇都宮を中心として十里の半径を描けば、ほぼその中に分布される。
野州の石屋根 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)