“びぜんこう”の漢字の書き方と例文
語句割合
美髯公100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
美髯公びぜんこう! あなたほどな男一匹が、なにもそんなくさりにとらわれていることはない。ひとつ、まかせてくれませんか。われわれに」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
海水浴がえりの女の群の一様に大なる藁帽子かぶりたるなど目に立つ。柵の外よりしきりに汽車の方を覗く美髯公びぜんこうのいずれ御前ごぜんらしきが顔色の著しく白き西洋人めくなど土地柄なるべし。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その一人は、騎兵捕手の与力で、名を朱同しゅどうといい、あだかも関羽かんうのようなひげをもっているので“美髯公びぜんこう”という綽名あだながあった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ほ。美髯公びぜんこう。この髯男ひげおとこは、鄆城県うんじょうけんでは評判のいい与力だったはずじゃないか。よろしい、苦役にはけんでもよい。わが屋敷で雑用に使ってみよう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なるほど、美髯公びぜんこうよ」と、仰っしゃった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)