“ひらぼね”の漢字の書き方と例文
語句割合
平骨100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朱雀綾小路すざくあやのこうじつじで、じみな紺の水干すいかん揉烏帽子もみえぼしをかけた、二十はたちばかりの、醜い、片目の侍が、平骨ひらぼねの扇を上げて、通りかかりの老婆を呼びとめた。——
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこが年のかんからぐに立上りましたが、黒出くろでの黄八丈の小袖にお納戸献上なんどけんじょうの帯の解け掛りましたのを前へはさみながら、十三間平骨ひらぼねの扇を持って善之進は水司のいる部屋へ通ります。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
紳士は衣袋かくしの間から一本平骨ひらぼねの扇子を抜出して、胸の辺りを、さやさや。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)