“ひこぼし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彦星50.0%
牽牛星50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年に一度の歓会しかない七夕たなばた彦星ひこぼしに似たまれなおとずれよりも待ちえられないにしても、婿君と見ることは幸福に違いないと思われた。
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
その男の作った七夕たなばたの歌は、今でもこの国に残っていますが、あれを読んで御覧なさい。牽牛織女けんぎゅうしょくじょはあの中に見出す事は出来ません。あそこに歌われた恋人同士はくまでも彦星ひこぼし棚機津女たなばたつめとです。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
父は夜ごと牽牛星ひこぼし織女星おりひめを教へてくれた。恐らく日本中の子供たちが父の膝に抱かれて八月の夜空を、首の痛くなるほど眺めてゐることであらう。
八月の星座 (新字旧仮名) / 吉田絃二郎(著)
孰方どつちでもよい。自分はもう/\そんなことを考へたくはない。自分はたゞ織女星たなばたさまのやうに、一年に一度づゝ、牽牛星ひこぼしのやうな小池に逢つてゐればよい。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)