牽牛星ひこぼし)” の例文
父は夜ごと牽牛星ひこぼし織女星おりひめを教へてくれた。恐らく日本中の子供たちが父の膝に抱かれて八月の夜空を、首の痛くなるほど眺めてゐることであらう。
八月の星座 (新字旧仮名) / 吉田絃二郎(著)
孰方どつちでもよい。自分はもう/\そんなことを考へたくはない。自分はたゞ織女星たなばたさまのやうに、一年に一度づゝ、牽牛星ひこぼしのやうな小池に逢つてゐればよい。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)