“はんきれ”の漢字の書き方と例文
語句割合
半切100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
封じ目を固くして店の硯箱の上の引出ひきだし半切はんきれや状袋を入れる間へはさんで、母が時々半切や状袋を出すから、此処へ入れて置けば屹度目に入ろうと斯様に致し
行燈は前の障子が開けてあり、丁字ちょうじを結んで油煙が黒くッている。ふたを開けた硯箱すずりばこの傍には、端を引き裂いた半切はんきれが転がり、手箪笥の抽匣ひきだしを二段斜めに重ねて、唐紙のすみのところへ押しつけてある。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
兄は洋卓テーブルの上の手紙を取って自分で巻き始めた。静かな部屋の中に、半切はんきれの音がかさかさ鳴った。兄はそれを元の如くに封筒に納めて懐中した。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)