“はるとし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
治利50.0%
治紀50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寄手は、予想外の犠牲をはらい、夜に入って、ようやく、おとした。城主の前田治利はるとしは、意志どおり、心おきない討死をとげた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
城主の前田治利はるとしは、蟹江城をようして、主人の佐久間甚九郎に叛旗はんきをたて、滝川一益を招き入れて——いまや事こころざしと大いに違って来た——前田種利の弟であった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女房子いとしい者は、搦手からめてから出て、徳川どのへ、後生ごしょうをたのめ。日頃、さしたる扶持ぶちも与えぬ治利はるとし、ゆめ、そちたちを恨みはせぬぞ。——城を出るならいまのうちだぞ
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
文化二年に武公治紀はるとしが家督して、四年九月九日に十代目眞志屋五郎兵衞が先祖書を差し出した。「先祖儀御入國のみぎり御供仕來元和年中引續」云々うんぬんと書してある。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
前者の歿年に先つこと一年、文化二年に水戸家では武公治紀はるとしが家督相續をした。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)