“はなどき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
花時45.5%
花季36.4%
櫻時9.1%
開花期間9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花時はなどきに上野の方へ人出の多いは不思議がないが、昼でもぎの出そうな佐竹の原へこんなに人出があるとは妙な時節になったものだと思って仕事をしていたことであった。
「私が母屋おもやへ引取つて小半刻ほど經つてから何處からともなく恐ろしい音が聞えました。まさか鐵砲とは思ひません。櫻時はなどきでもあり、多分雷鳴かみなりだらうと、皆んなでさう申し乍ら其の儘やすんでしまひました」
雑草が蔓延はびこった。その根がまた固くて容易に抜けなかった。そのために稲はひどく威勢をがれた。のみならず、開花期間はなどきもやっぱり煤煙が降り続いたので、風媒花の稲は滅茶滅茶だった。
黒い地帯 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)