“のうそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
膿瘡33.3%
衲僧33.3%
農桑33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わが藤原の家に起り来りつつある多年の矛盾、撞着、滑稽、紛糾、圧迫、争闘、それが膿瘡のうそうとなり、癌腫がんしゅとなって、今日まで呪われて来た報いが、あんな坊主にわかってたまるものか。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一所不住いっしょふじゅう沙門しゃもん雲水行脚うんすいあんぎゃ衲僧のうそうは必ず樹下石上を宿やどとすとある。樹下石上とは難行苦行のためではない。全くのぼせをげるために六祖ろくそが米をきながら考え出した秘法である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
田舎には合祀前どの地にも、かかる質樸にして和気靄々あいあいたる良風俗あり。平生農桑のうそうで多忙なるも、祭日ごとに嫁も里へ帰りて老父をせいし、婆は三升樽を携えて孫を抱きに媳の在所へ往きしなり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)