“にじみだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
浸出33.3%
滲出33.3%
煮染出33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、絶えたり続いたりと云うよりは、出つりつ、見えつ隠れつするかに聞えて、浸出にじみだすか、こぼれるか、水か、油か、濡れたものが身繕いをするらしい。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
湿うるおいの、無くなった眼、眼瞼まぶたの周囲に、薄暗く滲出にじみだしている死の影、尖った頬骨、太くせり出したこめかみの血管——そんなものが、青磁色の電燈カバーに、気味悪く照し出されていた。
ロボットとベッドの重量 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
丸いふちに黄を帯びた輪をぼんやりふくらまして輪廓もたしかでない。黄な帯は外囲そといに近く色を失って、黒ずんだあいのなかに煮染出にじみだす。流れれば月も消えそうに見える。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)