“なつぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夏衣66.7%
夏着33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅の荷物の中からは、お雪が母に造って貰った夏衣なつぎの類が出て来た。ある懇意な家から餞別せんべつに送られたというまるみのある包も出て来た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
やがて瞳は好奇と欲望の光を帯びて来て、その眼眸は薄い夏衣なつぎの下に、真弓の美しく発達した腰や脚の形をふらしかつた。
水と砂 (新字旧仮名) / 神西清(著)
夏着なつぎ冬着ありたけの襤褸ぼろ十二一重じゅうにひとえをだらりとまとうて、破れしゃっぽのこともあり、黒い髪を長く額に垂らして居ることもあり、或は垢染あかじみた手拭を頬冠ほおかむりのこともある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)