夏衣なつぎ)” の例文
旅の荷物の中からは、お雪が母に造って貰った夏衣なつぎの類が出て来た。ある懇意な家から餞別せんべつに送られたというまるみのある包も出て来た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
やがて瞳は好奇と欲望の光を帯びて来て、その眼眸は薄い夏衣なつぎの下に、真弓の美しく発達した腰や脚の形をふらしかつた。
水と砂 (新字旧仮名) / 神西清(著)