“なかいり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中入90.0%
仲入10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中入なかいりになると、菓子を箱入のまま茶を売る男が客の間へ配って歩くのがこの席の習慣になっていた。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのゆうべ中入なかいりも早や過ぎし頃ふとわれは聴衆の中にわが身と同じく黄いろき顔したる人あるを見しが、その人もまたわれを見て互に隔たりし席よりいぶかしげに顔を見合せたり。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
繃帯ほうたいして右手めてくびから釣って、左の手で不精鎌ぶしょうがまを持って麦畑の草など親分が掻いて居るのを見たのは二月もあとの事だった。喧嘩の仲入なかいりに駈けつけた隣の婆さんは、側杖そばづえって右の手を痛めた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)