“なおや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
直哉83.3%
直也16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
直哉なおやだの善蔵ぜんぞうだの龍之介りゅうのすけだの菊池寛だの、短篇小説の技法を知っている人も少くなかったが、昭和のはじめでは、井伏さんが抜群のように思われたくらいのもので
十五年間 (新字新仮名) / 太宰治(著)
わずかに島崎藤村、谷崎潤一郎、武者小路実篤むしゃのこうじさねあつ、佐藤春夫、室生犀星むろうさいせい位であり、そして真の芸術至上主義者として、自殺した芥川龍之介、志賀直哉なおや等を数えるにすぎないだろう。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
杉野子爵の長男直也なおやは、父に似ぬ立派な青年だった。音楽会で知り合ってから、瑠璃子は知らずらずその人にき付けられて行った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
彼女の若き日のあこがれは、未来の外交官たる直也なおやの妻として、遠く海外の社交界に、日本婦人の華として、咲きいずることではなかったか。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
彼女の小さい胸の苦しみを、打ち明けるべき相手としては、たゞ恋人の直也なおやがある丈だった。が、彼女は恋人に、まだ何も云っていなかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)