“とくしょう”の漢字の書き方と例文

語句	割合
読誦	100.0%

読誦

一心不乱に経文を読誦（とくしょう）しながら、絶え間なく伏せ鉦（がね）を叩（たた）きつづけ、誰が言葉をかけても、憑（つ）きものがしたように振り向きもしなかった。

暗黒星 (新字新仮名) ／ 江戸川乱歩(著)

其には、難波にある帥（そつ）の殿の立願（りゅうがん）によって、仏前に読誦（とくしょう）した経文の名目が、書き列（つら）ねてあった。其に添えて、一巻の縁起文が、此御館へ届けられたのである。

死者の書 (新字新仮名) ／ 折口信夫(著)

老人は祈祷者（きとうしゃ）かなんぞのような白衣を着て、仏壇に向かって端坐し、数珠（じゅず）をつまぐりながら、歯のない口を無意味に動かして、襖のひらいたのも知らぬげに、一心不乱に経文を読誦（とくしょう）していた。

暗黒星 (新字新仮名) ／ 江戸川乱歩(著)

わけのわからぬ経文を高々と読誦（とくしょう）しはじめるのであった。

暗黒星 (新字新仮名) ／ 江戸川乱歩(著)