“とがのを”の漢字の書き方と例文
語句割合
栂尾100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
栂尾とがのをの明恵上人は雑炊の非常に好きな人であつた。ある時弟子の一人が師僧を慰める積りで、ごく念入ねんいりの雑炊をこしらへた。念入だといつたところで、何も鰹節を使つたといふ訳ではない。
むかし笠置かさぎ解脱げだつ上人が、栂尾とがのを明恵みやうゑ上人を訪ねた事があつた。その折明恵は質素じみ緇衣しえの下に、婦人をんなの着さうな、の勝つた派手な下着をてゐるので、解脱はそれが気になつて溜らなかつた。