“とおりぬ”の漢字の書き方と例文
語句割合
通抜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なにしろ途中殺生谷の近くを通らなければならぬので、彼はもう足も地につかぬ気持で急いだ、——そしてようやく其処そこ通抜とおりぬけてやれやれと思ったとたんに、右手の闇の中から突然
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
汽鑵部の夜勤をしまった職工が三人、そのツンボ・コートを通抜とおりぬけて来た。
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
雨降りの中では草鞋わらじか靴ででもないと上下じょうげむずかしかろう——其処そこ通抜とおりぬけて、北上川きたかみがわ衣河ころもがわ、名にしおう、高館たかだちあとを望む
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)