“てくせ”の漢字の書き方と例文
語句割合
手癖100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
餓鬼がきの折から手癖てくせが悪く……じゃあ大変だが、まあっとばかりペンペンを仕込まれたのが因果で、ず小田原を振出ふりだしに、東海道を股にかけという程でもございませんが
影:(一幕) (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
偶然三造が見かけによらない悪人であることを発見しました。奴はあれで手癖てくせが悪いのです。脱衣場に忘れ物などをして置くと、こっそり取ってしまうのです。私はその現場を見たことがある。
湖畔亭事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「泥棒という声が聞えたが、部屋を出ても、まだ手癖てくせがやまねえな。……おお彼方むこう老婆としよりが仆れている。甲州者はおれが捕まえているから、あの老婆としよりいたわって来い」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)