“つぼねつぼね”の漢字の書き方と例文
語句割合
局々100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの石ノ庭、局々つぼねつぼね、およそ柳営の隅々までをいま、足音のない闖入者ちんにゅうしゃのような薄煙が、所きらわず這いまわっている——。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
外では、扈従こじゅうきたてていたし、局々つぼねつぼねでは、不意を知った女房たちが、いちどに灯を濡らして泣き乱れていた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みかどがよる御殿おとどにいることなく、栄子の几帳とばり后町きさきまち局々つぼねつぼねを、毎夜毎夜かえておいでであろうと、帰るところは自分のほかにないものときめていた。またそう信じていいだけの理由もある。