“だいぐれん”の漢字の書き方と例文
語句割合
大紅蓮100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二どめの爆音ばくおんとともに、ふたつにけた望楼台ぼうろうだいは、そのとき、まっ黒な濛煙もうえんと、阿鼻叫喚あびきょうかんをつつんで、大紅蓮だいぐれんきだした殿堂のうえへぶっ倒れた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕自身も「姿」とか「形」とか云ふ意味に「ものごし」と云ふ言葉を使ひ、すさまじい火災の形容に「大紅蓮だいぐれん」と云ふ言葉を使つた。僕等の語彙ごゐはこの通り可也かなり混乱を生じてゐる。
そして、恵林寺が大紅蓮だいぐれんにつつまれ、一ざんのこらず最期さいごをとげたなかで、わしだけは、この山奥につながれていたために、おそろしいほのおからまぬがれたのだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)