“たるみこし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
樽神輿55.6%
樽御輿44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今も今とて樽神輿たるみこしのうわさをしていたところだった。青ぐろく引っれている彦兵衛の顔を見ると、同心たちは、おかしくなったのであろう、干鯣するめを裂きながら、笑って云った。
鍋島甲斐守 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折からこの地の祇園祭ぎおんまつり樽神輿たるみこしかついだ子供や大供の群が目抜きの通りを練っていた。
高原 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
各町内の要所要所には大供子供の一団が樽御輿たるみこしをとりまいて喧嘩の手筈をしめしあはす。そんなことの好きな伯母さんは私にも人なみに襷をかけ、鉢巻をさせて表へつれだした。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
「困ったことに町内の樽御輿たるみこしを担いでいる小若連中の一人だが、お祭へ夢中になっているから、その男の人相を突き止めなかった。おそろいを着て、手拭てぬぐい頬冠ほおかむりをしていたことだけは確かだが——」