“せいだく”の漢字の書き方と例文
語句割合
清濁100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と低い声で細々こまごまと教えてくれた。若崎は唖然あぜんとして驚いた。徳川期にはなるほどすべてこういう調子の事が行われたのだなとさとって、今更ながら世の清濁せいだくの上に思をせて感悟かんごした。
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その音の清濁せいだくをしらべるのが一番確かな方法とされ、明治の末頃までもつぱら硬貨の流通してゐた頃は、東京の店にも、砥石を据ゑて、五十錢銀貨を一つ/\叩いてから受取る店があつたものです。
銭形平次捕物控:274 贋金 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
江戸のろくんだ家に生まれた江戸の武士、このきずなをどうしよう! いや、それはもう、清濁せいだくの時流を超え、世潮せちょう向背こうはいをも超えてどうにもならない性格にまでなっている
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)