“すおうぞめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蘇芳染60.0%
蘇枋染40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
部落の人たちは、余りに唐突な彼のわめきに、最初はあっにとられていたが、伊織の指さす方を見ると、なるほど、蘇芳染すおうぞめの手拭をあごで結んだ若い侍が、此方こなたへ向って宙を飛んでくる。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは蘇芳染すおうぞめの汚れきった風呂敷だった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
例えば『永代蔵』では前記の金餅糖こんぺいとうの製法、蘇枋染すおうぞめ本紅染ほんもみぞめする法、弱ったたいを活かす法などがあり、『織留』には懐炉かいろ灰の製法、鯛の焼物の速成法、雷除かみなりよけの方法など
西鶴と科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
蘇枋染すおうぞめしぼって叩きつけたようなその真中に突伏つっぷした年増の遊女——それは昨晩、間の山節をここで聞いた女、また手紙と金とをお玉にそっと渡して頼んだ女、ここではお登和と呼ばれている女——
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)